RE/MAX世界大会2010レポート

平らでとにかく広い決勝大会のグリッド平らでとにかく広い決勝大会のグリッド前回優勝のサドロウスキーと日本代表の南出選手前回優勝のサドロウスキーと日本代表の南出選手今年で16周年となったRE/MAXワールド・ロング・ドライブ・チャンピオンシップ。グリッドの長さが400ヤードを優に超えるメスキート・スポーツ・イベント・コンプレックスに舞台に、世界一の飛ばし屋の座を巡って熾烈な戦いが行われた。

オープン部門の優勝候補の筆頭は、2008年、2009年と圧倒的な強さを見せ付けて連覇した22歳の俊英ジェイミー・サドロウスキー。それに対抗するのが、過去5回の優勝記録を持つジェイソン・ズーバックをはじめとした古豪たちと、前回の決勝大会で419ヤードの決勝大会記録を打ち出した南アフリカのライアン・ロー。さらに、アメリカやヨーロッパの若手選手たちもチャンスを狙う。

この世界大会の決勝ウィークのオープン部門は、予選3日と本戦1日とから構成される。前回大会の優勝選手であろうと、この予選を通過しなければ本戦に進むことはできず、予選では最低でも3ラウンドを勝ち抜かねばならない。1ラウンドあたり6球を打つので、予選での打球数こそ18球だが、ラウンドごとにウォーミングアップや調整練習を行うことを考えると、選手への身体的・心理的な負担は相当なものである。決勝日では、最短で2ラウンドを打って勝利すればベスト8となり、さらに3ラウンドに勝利することで、優勝者となる。日本でのドラコン大会のほとんどが、一日2打席程度であることを考えると、大変な長丁場である。また、飛距離の記録はあくまでラウンドごとに評価されるため、入賞するためにも1ラウンドで最長記録をたたき出すことよりも、ラウンドごとに確実に勝ち抜いていく安定力が求められる。

ベスト8集合。左手前のドミニク・マッザはなんと16歳ベスト8集合。左手前のドミニク・マッザはなんと16歳しかしながら、世界の強豪が集うこの大会では、勝ち抜くためのハードルは極めて高い。決勝ラウンドに進むためには、風の状態にもよるが、およそ380ヤードほどの飛距離が必要となる。日本大会であれば優勝が狙える飛距離を、ラウンドごとに叩きださねばならない、過酷なトーナメントだ。飛距離を伸ばすための瞬発力と、確実に記録を残すための打球の制御力、さらに一日で3~5ラウンド以上を戦い抜くための持久力と精神力。このうちのどれかひとつでもかければ入賞は覚束ない。

予選のクライマックスは、3日目に訪れた。ライアン・ローがややボールコントロールに苦しみながらも、第1Rを402ヤード、第2Rを403ヤードと高記録をマーク。その直後のサドロウスキーが、やや逆風のコンディションながらも、第2Rまでを一位通過し、さすがの存在感を見せ付け、午後の両者の同時打ちでの対決が実現。ローが395ヤードに対し、サドロウスキーが397ヤードとわずかながら上回り、翌日での両者の再激突に期待が集った。なお、このグループの一位通過はランドン・ゲントリーの400ヤードであるが、ゲントリーは準々決勝で400ヤードにとどまり、準決勝進出はならなかった。決勝ラウンドはほぼ無風というコンディションであったが、400ヤードでベスト8止まりという事実に、世界の頂の高さが思い知らされる。

オープン優勝のジョー・ミラー。まだ25歳オープン優勝のジョー・ミラー。まだ25歳ジェイソン・ズーバックやショーン・フィスターといった古豪がベスト8進出を逃すなか、ベスト8による準々決勝では、ライアンは414ヤード、その直後に打ったサドロウスキーが412ヤードを記録し、ベスト4に進出。

今大会では若い世代の台頭が著しく、ベスト4の選手の年齢は、優勝したジョー・ミラーが25歳、サドロウスキーが22歳、ローが24歳、マッザはなんと16歳である。

3冠を達成したKRANKのRAGE3冠を達成したKRANKのRAGE準決勝からは、1対1で交互に3球ずつ打ち合うワンマッチ形式で試合が行われる。ローとサドロウスキーの直接対決はここでは実現せず。ボールコントロールに苦しんだローは準決勝で387ヤードに終わり、394ヤードのマッザに敗北。また、サドロウスキーもコントロールに苦しんで388ヤードに終わり、396ヤードのジョー・ミラーに敗北した。ジョン・ミラーは、本戦前の最終予選会から勝ち上がってきたイングランドの選手。結局、決勝でもミラーが決勝ラウンドでの今大会最長となる414ヤードでマッザを下し、アメリカ以外からの参加の選手が、しかも最終予選会から勝ち上がって本戦を制するという、2つの意味で大会初の快挙をもたらした。

なお、日本代表として出場した南出仁寛は予選のラウンド6で敗退したが、日本人としてはラウンド6まで進出した例はなく、日本人としての最高実績となる。